リーディングエッジ実践【楽器での具体例あり】

アレクサンダー・テクニーク

演奏の時、肩や腕に力みが出てしまってなんとかしたいなぁ。

こんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

 

今回は「持つ」ということをテーマに考え、実践していきたいと思います。

  箸を持つ。かばんを持つ。ペットボトルを持つ。

「持つ」という行為は日常生活の中でかかせない行為で、意識的無意識的関わらず行っていますね。

そんな「持つ」という行為を注意深く観察してみると、いくつも新しい発見があります。

後半では楽器の構えでリーディングエッジを実践します。ぜひ実際に楽器を演奏して試してみてくださいね!

動きのプロセスを細かく分析してみると、

  1. 手に取りたいモノを見る
  2. モノに向かって手が伸びる
  3. モノをつかむ
  4. モノを持ち上げる

となります。

あたり前に見える4つの行動ですが、今回は「❸モノに向かって手が伸びる」に着目してみます。

 

実践!モノに向かって手が伸びる時の観察


観察をするにあたり、ひとつ目標とするモノを決めてください。

アレクサンダー・テクニークでは目標が大切になります。

まずは
A   いつも通り、モノを持ってみる。

どうでしょうか?きっといつも通りですね。ではモノを元に戻して、腕もおろします。

 

次に

B  指先が向かいたいモノに向かっていく。

という思って動作をしてみてください。

 

いかがでしょうか?何か変化はありましたか?
とても繊細ですが、大きな変化が感じられたでしょうか!

人によって感じ方はそれぞれですが、肩のあたりがラクに感じられたり腕が軽く感じられたり、いいことがあるかもしれません。

リーディングエッジ (Leading Edge)とは、これからやろうとしている動作を先端が主導となって導いていくこと  です。

“ペンで何か書く”であれば、ペンの先が動きの先端であることを意識してみます。ペンの先が自分の指先であるようにしてみるのです。

  • かばんを持っていたつもりが実は腕を持ち上げていた。
  • 箸を持つときに肩に力みがあった。
  • パソコンに向かうときに背中を固めていた。
  • 楽器を持つときに上腕や肩に緊張が走っていた。

人それぞれですが、こんなことに気づけるチャンスかもしれません。

 

楽器を持つ時にリーディングエッジを実践しよう!

いよいよ楽器で実践です!

効果をより感じるために、ぜひ動作をゆっくり行うことをおすすめします。

  1. まずは楽器を構える前の休んだ状態にしておいてください。
  2. 楽器を眺めます。
  3. 指先が楽器の構えたい箇所(キーやピストン)に向かっていきます。
  4. マウスピースが唇に向かっていきます。
  5. 気持ちよく息を吸っていつも通り吹いてみてください。

いかがでしたか?

この場合、❸の指先❹のマウスピースが動きの先端となります。先端が導いてくれて全身の動きを調整してくれるのです。

バンド指導やオーケストラ指導をされている方はぜひ全員でやってみることをおすすめします。

すごく透明度の高い聴いたことのないサウンドに出会える可能性大です!


ぜひお試しください!