【ボディ・マッピング1】体の構造を知らずに演奏したときの2つの困ったこと 〜体の地図作りについて知る〜

ボディマッピング

 

さて、意識しているかしていないかに関わらず、私たちの頭の中には体の地図(ボディ・マップ)があります。

ボディ・マップが正確であればあるほど、動きが効率的になったりスムーズになったりします

つまり、楽器の演奏におおいに役に立ちます。

逆に自分の構造にあっていない動き方をしてしまっていると、筋肉に負担がかかったり無理な動きになってしまっている例もあります。さらに、それが普段の習慣の中で当たり前に行われているのでなかなか気づきにくいのです。

 

今日は、自分の中にある体の地図「ボディ・マップ」をアップデートすることで、どれだけ楽器演奏に役に立つかをお話しします。

 

体の地図作りを体験しよう

まずはじめに、みなさんが描いている「体の地図」について体験してもらうため、次のことについて考えてみてください。

 

ご自身の手のひらを見てみてください。

親指を見ると2本の線、他の指を見ると3本の線がはいっています。

このうち、線が入っていても関節ではないところ、曲がらない部分があります。

じっくりみて、どこか考えてみてください。

 

答えはこちらの記事をご覧ください!「楽器を演奏する人必見!手のひらをじっくりみてみよう」

 

 

ボディマップとズレたことをした時に起きる2つの困ったこと

さて、もし本来曲がらない部分を頑張って曲げようとするとどうなるでしょうか?

不必要なところに力が入ってしまう

試しに、指の曲がらない部分を曲げようとしてみます。

関節ではないので当然曲がってくれないのですが、曲げようという指令を脳が出すと、周りの筋肉たちはなんとか曲げようと努力してくれます。結果として不必要な力が入ることもあります。

 

ケガの原因となってしまう可能性もある

ボディマップがずれたまま、不必要な力を使い続けたらどうなるでしょうか。

本来は曲がらない部分をまげようとすることで、最悪、腱鞘炎などケガの原因となったりすることもあります。

ボディ・マップをアップデートする

演奏家の中でもボディマップがずれている可能性が高い、指の構造について書きました。

自身の中にある体の地図「ボディマップ」を正しく理解し、マッピングしていくことを

ボディ・マッピングといいます。

これは、オイハオ州立大学音楽部でチェロを教えている ウィリアム・コナブル教授が発見し、提唱しました。

 

手のひらの一例をはじめて知ったとき、自分のマッピングのズレにすごくびっくりしました。

そのズレをアップデートしていった結果、格段に指が動かしやすくなったことを鮮明に覚えています。

 

私たちが持っている体の構造は非常に複雑です。

楽器の演奏は全身が影響しあって成り立つものですが、指や腕やもちろん、脚も演奏に多く関わっています。また、末端部分だけではなく、当然指や腕、脚が思い通りに動かせるのは、軸(胴体)があるからです。

 

次回はアレクサンダー・テクニークで特に重要となる頭や首、胴体のボディ・マッピングについてお話しします。

超重要項目です。ぜひご覧ください!