以前にクラリネットの方をレッスンさせていただいた時のこと。
背筋がピンと伸びていて、とてもきれい。美しい立ち姿で演奏されていました。
管楽器奏者など、たくさんの息を使うようなプレーヤーにとっては、背筋がピンと伸びていることが必ずしもプラスになるとは限らないのですが、その方の立ち姿はとてもきれいだと感じた記憶があります。
最初に演奏している姿を見せていただいたときに、管楽器の演奏を有利にする視点で見てみると、やはり気になったことがあったのですが。気になりながらも一旦レッスンを進めました。
あとで話を聞いてみて、
なるほど!!
その方は昔、剣道をされていたというのです。
正座をしながら胸を張ることを大切にして練習を積まれていたということ。
クラリネットを演奏しているときも、前からよくおこなっていた姿勢はやはり自分の土台となっているようでよくなじんでいたようです。
このクラリネットの方には、からだを支えている脊椎とその周りの筋肉の働き、腕の使い方の提案をさせていただきました。
話は変わってトロンボーン奏者の方のレッスンをしていたときの話。
この方もはじめてお会いしたときに不思議な感覚がしました。
トロンボーンを吹いているのですが、トロンボーンではなく別のものにふれているようなそんな感じがしたのです。
よくよく話を伺ってみると、お仕事で顕微鏡を使われているとのこと。
なるほど!!!
詳しいところまでは伺っていないのですが、普段使用されている机の高さ、顕微鏡の高さや大きさなど、きっといろいろな条件があり、自然と顕微鏡に合わせにいくことを多くされていたのかもしれません。
この方もトロンボーンに合わせにいくような癖が少し見られたため、アレクサンダー・テクニークの考え方を使ったり、軸でからだを支えるという視点を大切にしながら楽器を構えていただくという提案をしたところ、音が激変しました。
職業柄だったり、
自分がよく行う趣味だったり、
普段大切に心がけていることだったり、
日常でご自身が無意識のうちにされている姿勢は、楽器演奏における姿勢と密接に結びついている可能性があります。
皆さんも一度分析してみるとおもしろい発見が多く見つかるかもしれません!
ご自分で分析してみて、ピンとこなかったりもっと探求してみたくなったら、ぜひレッスンにお越しください!