今年の 6 〜 8 月は、 北海道から九州までの 全 18 団体をレッスン させていただく機会に 恵まれました。 すべてのご縁に感謝して 8 月最終日に夏を振り返っています。
その中でも今日は、普段から定期的にレッスンに伺っている福岡県立春日高校 吹奏楽部のみなさんとのレッスンのレポートをまとめていきたいと思います。
- 7/5:学校で全体レッスン
- 7/19–21:強化合宿に帯同(3日間)

寝食をともにしながら、高校生一人ひとりの悩みと真正面から向き合えた濃い時間でした。
合奏での全体サポートと、個人レッスン合計28名。
本当にたくさんのメンバーと「こんな表現をしたい!」「こんな音楽をしたい!」という思いにじっくり向き合えました。
目次
小さな変化を見逃さない力は「スキル」
春日高校の素晴らしさは、ごく小さな変化(音/体感)を見逃さないこと。
これは偶然ではなくスキルであり、チームの強みだと改めて感じました。
「今、息が少し楽になった」
「響きの輪郭が変わった」
「さっきよりずっと良くなった!」
この“気づき”を言葉で共有できるから、次の一歩が速い。

- 「今、どう感じた?」
- 「何に気がついた?」
顧問の手嶋先生が普段からずっと問いかけと対話を丁寧にされています。
日々の練習の中に気づきを言語化する瞬間が散りばめられているのです。春日の練習はいつも気づきに溢れています。だからどんどん変わります。
実は、アレクサンダーテクニークの中心軸は、【観察】や【気づき】、【試してみる】といった観点です。普段から部員全員がそういった方向性を大事に取り組んでくれていることは大きな強みです。
3年生だけの合奏で、アレクサンダー・テクニークの原理に立ち返る
合宿最終日、1,2年生の合奏の裏で3年生だけで合奏練習をしていたため、そのサポートに入りました。限られたその時間で何をやるか…悩みましたが、長くレッスンを受けてくれた彼らと、あえてアレクサンダー・テクニーク(AT)の原理にシンプルに立ち返ることにしました。
- 「頭が背骨の上で心地よくバランスをとる」
- 「体全体が協力して動く」
イメージは「子どもが閉じた傘を手のひらの上でゆらゆらバランスをとっているところ」

手のひら(=背骨)が凹面で支え、傘(=頭)が常に微調整してくれている——そんな感覚で全体のバランスを取りながら、演奏してみる。
結果は圧巻でした。
響きが一気に変化し、本人たちが目を丸くして驚くほどでした。
「余計な力を抜く」ではなく、必要な力が“自然に働く”状態になると、個の力が同時に開き、合奏全体の鳴りが広がる。聴いていた私も鳥肌が立ちました。
アレクサンダーテクニークを 9 年学び続けていても、こうした新鮮な驚きは何度でも訪れます。
鍵は、【自分の力をどうやって自分で引き出していくかということ】です。
一緒に探求してくれた3年生に、心から感謝しています!
その変化を1・2年生がすぐにキャッチ
3年生が全体合奏に戻った時に、1・2年生もすぐに変化を感じ取っていたように思いました。振り返りシートでフィードバックをくれた子もいました。
実践できるだけでなく、感じ取れる耳と体が育っていることはかけがえのない財産です。
合宿3日間の飛躍的な伸びを目の当たりにし、春日ブラスの底力を肌で感じました。

コンクール当日 九州大会をライブ視聴して
数年前にはなかったライブ視聴、遠く名古屋からも九州大会が見れるのは本当にありがたいことです。
いざ本番。一緒に手に汗握りながら、画面に釘付けになって聴きました。
画面にはおさまりきらないほどのダイナミックな表現、そして繊細なハーモニー。画面から溢れ出るくらいの想いと磨き上げたこだわりの音楽を堪能して、胸が熱くなりました。自由曲の途中で、思わず涙腺が緩んでしまった場面もありました。
心震える演奏を届けてくれた春日高校のみなさんに本当に感謝です。
レッスンメモ(ほんの一部抜粋)
- 金管:自然倍音の理解
スケール練習の常識を一度くつがえして、“当たり前”が木管と同じではない理由を整理。金管に必須の基礎知識&スキルを一緒に習得しました。合奏の理解が一段早くなったため、時間をかけて取り組んでよかった内容の1つです。 - 全体:アレクサンダーテクニークの原理・原則
心身の“方向づけ”を一緒に。響きが一気に変わる瞬間あり、毎回驚きが大きい。 - 全体:響き豊かな音作りの準備
①リラクセーション法
②股関節ストレッチ
③呼吸トレーニング
④表情筋トレーニング
自律訓練法を全体で実施。一度ゆったりリラックスした心身を整えて、その後あらゆる方向から自由な演奏のためのウォーミングアップで活性化をしました。振り返りシートでも体感や響きの変化がたくさん寄せられました。 - 全体:緊張と不安への対処
「評価される怖さ」が来たら、自分が本当に大事にしたい価値へ意識を戻し、音楽でそれを届ける。合宿の中で各々に繰り返し考えてもらうタイミングを作りました。

生徒のみなさんの声(抜粋)
「遠いところから3日間も付き添ってくださって本当にありがとうございました。自分も周りも全体のサウンドも良くなり、充実した時間になりました。」
「個人レッスン後、本当に楽に吹けるようになって感動しました!」
「意識だけで音が変わることをたくさん学べました。演奏中のバテが改善しました!」
「合宿でのレッスン後、音が楽に鳴り、周りの音も以前より聴けるようになりました。」
まとめ
小さな変化を言葉にし合えるチームが音楽の深度を上げていく。
顧問の先生方の熱意と粘り強い伴走に、心からの敬意と感謝を込めて、夏のレッスンを振り返りました。
先生方の指導の中にどっぷり浸かって、私にとってもずっと勉強になる時間でした。
次にご一緒できる日を楽しみにしています!
合宿2日目夜 みんなで花火をしました🎆

関連:秋の出張レッスン(9–11月)
呼吸×体で、その日から合奏の鳴りが変わる。
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