指揮を振る時の動作の探求 第3弾です!
以前の記事はこちらから
第1弾:指揮を振る時の動作 長い時間の指揮でも疲れにくい腕の使い方研究【知識編】
第2弾:指揮を振る時の動作 長い時間の指揮でも疲れにくい腕の使い方研究【実践編】
わかりやすい指揮 × 疲労感が少ない指揮 への道
指揮をはじめたばかりの頃にやりがち!肩の筋肉を過剰に使って疲労…
たくさんのトレーナーさんから寄せられた相談。
長い時間指揮を振っていると力こぶの筋肉と肩付近が異常につらくなるよー💦という話を聞きました。
実際にみせてもらったところ、多くの場合、肩付近の筋肉を必要以上に使ってしまっていて疲労感や痛みに繋がるパターンでした。
私自身の経験として上記について考察をしてみます。
からだ、軸などの人間の中心部に近い部分の筋肉を先にたくさん使ってしまっていると、実際使いたい部分の筋肉に制限がかかってしまうような使いづらい状態になってしまいます。
もう少し具体的に言うと
- 肘を曲げる筋肉(腕橈骨筋が主流、次に上腕二頭筋付近)を使いたいにも関わらず
- 先に肩の筋肉(三角筋)を過剰に使ってしまう
ということです。
指揮をはじめたばかりの学生さんでたくさんこのパターンをみてきました。
腕の筋肉をバランスよく使っていくための具体的なアイデア【指揮の見やすさにもつながる方法】
このパターンで1番強力に助けになってくれるのは【リーディングエッジ】です。
- 指揮の動作における、解剖学的にみた腕の効率的な動かし方
- 指揮の動作における、指揮の観点からみた理想的な動かし方
このどちらも満たすのがリーディングエッジ!!
個人的にはリーディングエッジ最強!!最高!!
これで、本当にいろんな課題が解決することといったら。
指揮の基本であり、アレクサンダー・テクニークにおいても基本。どちらにとっても最重要事項のひとつです!
リーディングエッジを直訳すると「先端が導く」ということですが、指揮の場合、具体的には棒先で図形を描くということです。
【指揮が一気に振りやすくなる!】リーディングエッジを体験してみよう
ここで3パターン実験をしてみます。普通に指揮を振ってもらえれば良いのですが、パターンごとに意識する部位が変わります。
3パターンやりながら、体の変化を観察してみます。
【パターン1】指揮を振りながら、ひじで図形を描くようにしてみる
【パターン2】指揮を振りながら、肩で図形を描くようにしてみる
【パターン3】指揮を振りながら、棒の1番先で図形を描くようにしてみる
ここでいうパターン3が指揮でいうリーディングエッジにあたります。
私も今回改めてやってみました。
私個人の感覚なので参考までにというところですが、
- パターン1は上腕のあたり(三角筋や上腕二頭筋)をたくさん使っている感じ
- パターン2は首と肩の間付近の筋肉(三角筋や僧帽筋)をたくさん使っている感じ
- パターン3はひじをまげる筋肉(腕橈骨筋や上腕二頭筋)をたくさん使っている感じ
このように使っている筋肉の部位にかなり変化がありました。
パターン3が指揮法としても1番理想といわれているものです。
【番外編】弦楽器奏者も変化を実感!
余談ですが、このリーディングエッジは弦楽器奏者もものすごく変化を実感するようです。
自然と効率的なからだの使い方へと導いてくれるので、効果バツグンなんですね。
【コントラバス奏者:体験談】リーディングエッジと腕全体との関係性を考え、演奏することによって大きな変化がありました。
【まとめ】腕を動かす動作への飽くなき探求を続けよう!
記事を書きながら、私自身もたくさん探求しました。
腕の探求が深まれば指揮の表現ももっと深まるし、的確でわかりやすい指揮ができるようになるし、疲労感も軽減!といいことづくしです。
興味をもって探求を続けていきたいと思っています!